~順天堂大学静岡病院 市民公開講座 講演:岡本健教授(救急専門医)
『大災害に備える~災害時に医療が必要な人の心構え、備え~』より抜粋~
大地震発生(発災時~72時間)超急性期・急性期
発災直後は混乱します。
■何をおいても、自分の身を守ることを考えましょう。
すぐに逃げましょう。
避難用リュックをとりに行っている暇はないかもしれません。
とにかく、まずは身を守ることを第一番に。
●平時から避難場所・避難経路を確認しておきましょう
●持ち出したいものは、玄関や車の中などに分けて置いておきましょう
1週間分ぐらいの薬 や あなたの体調・医療情報、マスク、歯ブラシ、防災用ホイッスルなど
あなたの命を守るために必要なものを、ポーチなど小さな袋に入れて備えておきましょう。
アスモスマイルの通院ポーチセットを利用した防災用の備え
ポーチ:通院ポーチセット、反射材付きストラップ ミニ懐中電灯
中:家族みなの分の薬(約1週間分)、マスク、歯ブラシ、折りたたみシリコン製コップ、緊急時用ホイッスル、家族みなの分の「まもるカード(救急医療情報カード)」、ノートとペン
■災害医療は普段の医療と違います。「個」よりも「公」を優先されます。
そして、災害医療は「避けられた死」を最小限にすることを目指しています。
発災から72時間ぐらいは、救護所もなく
歩けるぐらいの状態である人は、自力で生き延びることを考えなくてはなりません。
持病がある方、慢性疾患の患者さんも同じです。
■知らない土地へ搬送されることも覚悟しておきましょう。
多くの人を助けるために
空間的・時間的な分散(広域搬送や軽症者は治療を待つこと)が
必要になるのです。
私たち助けられる側が、理解して行動することで
パニックを防ぎ、多くの人命救助につながるはずです。
知らない病院、緊急対応する時でも、ちゃんと自分の持病について伝えられるように、
持病や薬の情報、治療方法、対処法、医師に伝えたいことなど・・・
まとめて書いて持っておこう。
■2~3日は”自力で生き延びる覚悟”で、薬や医療品を備えておきましょう
災害時に備えて余分に薬を出してもらうとか、
薬がない場合の対処の仕方、
食事制限のある方は、災害時の食事のとり方など・・・
災害に遭った状況を想像して、平時から主治医に相談しておきましょう。
■災害時の行動について想像する。それが災害への心がまえ・備え パニックを防ぐこと につながります。
このページで書ききれていない避難所生活での心がまえなど・・・
市民公開講座では詳しく岡本健先生が教えてくださいました。
その内容をまとめてブログでご紹介しています(全7回)
沢山ありますので、ブログもぜひご覧ください!
第1回 災害医療とは〔導入〕 http://asumosmile.seesaa.net/article/383798882.html
第2回 トリアージのことなど http://asumosmile.seesaa.net/article/383865673.html
第3回 持病のある人の心構え http://asumosmile.seesaa.net/article/385240307.html
第4回 阪神淡路大震災の教訓 http://asumosmile.seesaa.net/article/385402659.html
第5回 自分用の災害医療 http://asumosmile.seesaa.net/article/388386159.html
第6回 救急医療情報を携帯しよう http://asumosmile.seesaa.net/article/390585421.html
第7回 避難所生活での心がまえなど(最終回)http://asumosmile.seesaa.net/article/395757146.html