病気や障害のあるお子さんのごきょうだいの気持ちをサポート!
心暖かな優しさで包んでくれる活動です。
・団体名 ボランティアグループ「しぶたね」
・主な活動拠点
大阪市立総合医療センター、市民交流センター体育館など
・主な活動内容
●きょうだいさんと体育館のような大きな場所で遊ぶ「きょうだいの日」
●病院の廊下で待っているきょうだいさんと遊んで一緒に待ってあげる・・・など
病気や障害がある子のごきょうだい(兄弟姉妹)の気持ち・・・
想像してみてほしい。
子供が重い病気になると兄弟姉妹はその病気の子のために、
自分の気持ちを抑えたり、弟や妹が病気になったのは自分のせいなんじゃないかと自分を責めたり、自分は病気じゃないんだからもっとちゃんとしなくちゃ・・・とか
複雑な気持ちになってしまうそうです。
そして、病院の中で親は病気の子の病室に入っているのに、
きょうだいさんは感染症対策・・・などのため(病院によっては規則により)病室に入れず、
廊下で待たされることも多いようです。
病気の弟や妹のことは心配だし、
両親は病気の子のことで頭がいっぱいになっていて
自分は独りぼっちで淋しいし、複雑な心境で病院の廊下で一人で待っている時間は
どれほど心細くて不安でしょうか。。。
”子どもが大きな病気になると、家族の生活は一変します。
親御さんや周りの大人の目が病気の子どもに集中してしまうのは
誰にも責められることではありませんが、
取り残されたきょうだいが
さまざまな不安や孤独感、罪悪感などのつらい気持ちを
1人きりで抱えてしまうことがあります。
しかし、きょうだいの気持ちをサポートする場は、日本にはほとんどないのが現状です。”
”アメリカには病気や障がいのある子どものきょうだいが集まって、
楽しいゲームをしたり、おやつを食べたり、話をする、シブショップというイベントがあります。
日本でもそんな楽しい日があったらいいなと思って、
しぶたねは1年に2回「きょうだいの日」をひらいています。
「きょうだいの日」はきょうだいさんが主役のごほうびの1日です。
体育館を貸し切って、ボランティアさんと一緒におやつを食べたり
走ってあそんだり、親御さんときょうだいさんとで一緒にあそんだりします。”
と、代表の清田さん。
ご自身も病気の子のきょうだいだった経験からこの活動をはじめられました。
ご紹介させていただいたYUKOから!
先日、子どもに病気があるお母さんのお話をお便りで伺うことがあり、病気のお兄ちゃんのことをまだ小さな妹ちゃんが心配していること、自分もお母さんに甘えたいのに我慢していること、不安定な気持ちであることを知りました。
私自身は病気の当事者であるのと、一人っ子であるため、このお母さんのお話や「しぶたねさん」の取り組みを知るまで、病気の子の兄弟姉妹の複雑な心境に気づくことがありませんでした。
だからこそ、しぶたねさんの活動を知った時、私のようにきょうだいさんの気持ちに気づかないで過ごしている人がいっぱいいるはずだ、見えにくいこども達の心の葛藤をご自身の経験から発信し、きょうだいさん達をサポートしている活動をもっと多くの方に知ってもらいたい!と思いました。
”病気や治療のために、きょうだいの子どもと病気の子ども、
ご家族のお互いを大好きな気持ちが
すれ違い傷つくことが少しでも減るように…
きょうだいが主役になり、安心してあそべる場をつくったり、
きょうだいのつらさや頑張りをたくさんの人に伝え、理解者を増やすための活動をしながら、
きょうだいの気持ちに寄り添いたいと思っています。”
と、清田さん。
病気の子も、元気なきょうだいと同じようにできないこと、親に心配ばかりかけていること、きょうだいが淋しがっていることをわかり、申し訳ない気持ちを持ちながら毎日痛い怖い検査や治療にも耐えている。
お互いを思いやりながら、気遣いながら、
病気の子も、そのきょうだいさんも、小さな体で耐えているんだなと思うと胸が痛みます。
清田さんは「みんながあなたのことを大切に思っているよ」と活動を通して子どもたちに伝えたいそうです。
気持ちをわかってくれる人と、ひとときでも自分が主役になって思いっきり遊べる時間って大切だと思います。
しぶたねさんは、活動を始めてなんと11年!!
たくさんの子供たちの笑顔を作ってこられたんですよね。
しぶたねさんと思いっきり遊んだ日が、きょうだいさん達の心の栄養剤になって、健やかな成長につながってくれているのではと思います。
清田さんご自身もご兄弟を病気でなくされています。ご自身の辛い経験をいまの子供たちのために活かしてくれている。強くて優しくて素敵だなと思います。
代表の清田さんにご質問させていただきました!
Q.「しぶたね」というネーミングはユニークですが、どのような思いを込めてつけられましたか?
A. しぶたねの「しぶ」は、兄弟姉妹合わせてひらがなで表記する「きょうだい」という日本語の単語に対応する英単語「sibling(シブリング)」からとりました。
きょうだいが安心していられる場所の「たね」を蒔いて増やしていこうという思いを込めて「しぶたね」と名付けました。子どもたちが可愛い声で「しぶたねさん」と呼んでくれるとメロメロになります。
Q.一番最初に活動をはじめられた場所はどこですか?その場所ですることになったきっかけは何ですか?
A. しぶたねの主な活動が2つあって、「きょうだいの日」というイベントは大阪市内の体育館や講堂のような場所を借りて行っています。2004年3月が第1回で、この時は大阪市立中央青年センターの講堂をお借りしました。それから公的施設が減らされたり民間委託で部屋代が上がって借りられなくなったりであちこち転々として今は市民交流センターの体育館を借りています。
病院活動は大阪市立総合医療センターで行っています。2006年の2月から始めました。もともと小児科にあそびを届けるボランティアグループに所属していて、そこでお世話になるうちに先生や看護師さん事務の方ときょうだい支援の必要性についてお話する機会が増えて、4年越しで入れていただきました。病院スタッフの方々も廊下のきょうだいたちのことをもともと心配してくださっていたので、たくさんの方が力を貸してくださいました。
Q. 現在、スタッフやメンバーなどは何人ぐらいで活動されているのですか?
A.専属スタッフは私1人で、あと裏方のスタッフが3人います(普段はそれぞれ本業があります)。プラス、ゆるやかにつながってくれているボランティアさんが50人ぐらいで活動しています。
Q.「きょうだいの日」に参加したい時はどうしたらいいですか?子供たちは何人ぐらい集まりますか?
A. 小学生のきょうだい向けの「きょうだいの日」は年2回、春と秋に開いていて、
毎回参加者を募集しています。申し込み方法は申込書にご記入いただいて郵送かFAXになります。
だいたい1か月前ぐらいにブログなどでお知らせを載せますが、前もってご送付先を教えておいていただけたらチラシと申込書を郵送させていただきます。
子どもたちの数は毎回ばらばらですが、一応の定員の12名を超えたことは一度しかありません。気軽にあそびに来ていただければと思っています。
Q.特に活動をはじめられた当初は、ご苦労があったと思いますが、どうやって乗り越えてこらえましたか?
A. 苦労らしい苦労をしてこなかったように思う11年です。
「きょうだいさんたちとあそびたい!」「きょうだいさんの笑顔を支えたい」と集まってくださるボランティアさんに囲まれて、子どもたちがいっぱい笑って力をくれて、きょうだいを支えたくて始めた活動なのにずっと私たちが支えられっぱなしです…。
Q.これからの活動について希望や夢などあれば教えてください。
A. まずは細くてもしょぼくても長く続けて、病気の子のきょうだいのための場所が当たり前に存在しているようになっていきたいです。
きょうだいたちのことを心配して応援してくれる人は本当にたくさんおられるので、その気持ちをひとりでも多くのきょうだいさんたちに渡していくのが私たちの役目のように感じています。
Q.読者の方に特に知ってもらいたいことやこんなことお願いできれば☆というようなことがあれば教えてください。
A. 病気をもつお子さんも、そのきょうだいさんも、思っているより身近に出会う存在だと思います。大きなことをしなくても、例えば、きょうだいさんにもにっこり微笑みかけること、「○○ちゃんのお姉ちゃん」ではなく名前で呼ぶこと、「困ったことがあったら話してね」というオーラを出しておくこと…などなど、
「誰かが自分のことも見てくれている」と感じる体験が、その子が自分を大切にする力につながっていくので、ぜひよろしくお願いします。
■お問い合わせや詳しいことは
ホームページ≫http://www004.upp.so-net.ne.jp/hisamo/sibtane.html
ブログ≫「しぶたねのたね」http://blog.canpan.info/sib-tane/
ボランティア募集≫http://blog.canpan.info/sib-tane/img/78/borasan-chirashi.pdf
Facebookページ≫https://www.facebook.com/sibtane
・代表者名 清田 悠代さん
●きょうだいさんが通う学校の先生に、ご両親がお願いしたいことをまとめてかけるシートも製作されています。≫http://blog.canpan.info/sib-tane/img/gakko1-3.pdf
●カンパグッズも作られています!「しぶたね」さんの活動を応援したい!
みなさまーー↓↓こちらも↓↓詳しくは≫http://blog.canpan.info/sib-tane/archive/225
しぶたねさんの10年間の活動をまとめた記念誌です!
きょうだい支援活動からの暖かいお話がいーっぱいいっぱい詰まっています★
しぶたねさんのブログでPDFになったものが配布されています。
製本したものをご入用の方には1冊500円+送料で送ってくださいます。
お問い合わせは、コチラまで≫sbtn0311-toiawase☆yahoo.co.jp(☆を@に変えて送信してください)
お忙しいところ清田さんご協力いただきありがとうございました!
writer YUKO 2014年12月